特定非営利活動法人
KHJ全国ひきこもり家族会連合会

ひきこもりと社会経済的要因の関連可能性を解明

～2010年から2019年における家族会との調査から～

宮崎大学、東京未来大学では、このたび、2010年から2019年にかけて KHJ全国ひきこもり家族会連合会の家族会参加者を対象として実施された調査データから、ひきこもりと社会経済的要因の関連可能性を解明しました。具体的には，年間の完全失業率，有効求人倍率，平均世帯収入との関連を分析した結果、多くの調査においてひきこもりの発生率は完全失業率と連動して上昇することがわかりました。

■（研究の背景）
仕事や学校，他者との交遊などの社会的参加を6ヵ月以上しない「ひきこもり」は，そのきっかけを尋ねた調査などによって，失業や世帯収入などの社会経済的要因が背景にあると想定されてきましたが，これまではこれらの関連性やその時系列的変化はほとんど検討されていませんでした。
■（研究の成果）
ひきこもり開始件数は，2010年から2017年実施調査において年間の完全失業率との間に中程度から高い相関関係がみられ，2010年から2015年実施調査において年間の平均世帯収入の間に中程度から高い相関関係がみられましたが，有効求人倍率との間には有意な相関関係はみられませんでした。
■（今後の展望）
本研究の結果は，ひきこもりなどの社会的孤立を予防するためには，完全失業率などの社会経済的要因にも焦点を当てる必要があることを示唆しています。

【詳細資料】
・ひきこもりと社会経済的要因の関連可能性　野中 俊介(東京未来大学)(PDF形式 754KB)

・KHJひきこもり家族会連合会調査概要　境　泉洋（宮崎大学）(PDF形式 511KB)

【取材に関する問合せ先】
国立大学法人 宮崎大学 企画総務部総務広報課
TEL：0985-58-7114　 e-mail：kouhou@of.miyazaki-u.ac.jp

学校法人三幸学園 東京未来大学　EM局（エンロールメント・マネジメント局）
TEL：03-5813-2525（代表） e-mail：info@tokyomirai.jp

特定非営利活動法人 ＫＨＪ全国ひきこもり家族会連合会 本部事務局
TEL：03-5944-5250　　　　　　e-mail：info@khj-h.com

【研究に関する問合せ先】
国立大学法人 宮崎大学 教育学部　教授 境　泉洋
TEL：0985-58-7458 e-mail：sakai.motohiro.n8@cc.miyazaki-u.ac.jp

学校法人三幸学園 東京未来大学 こども心理学部こども心理学科　講師 野中 俊介
TEL：03-5813-2540（内2111） e-mail：nonaka-shunsuke@tokyomirai.jp